一ツ 正月こゑのさづけは やれめづらしい
二ニ につこりさづけもろたら やれたのもしや
三ニ さんざいこころをさだめ
四ツ よのなか
五ツ りをふく
六ツ むしやうにでけまわす
七ツ なにかにつくりとるなら
八ツ やまとハほうねんや
九ツ ここまでついてこい
十ド とりめがさだまりた
一ツの「こゑのさづけ」は肥のさづけのことです。
三ツに「さんざいこころ」とあります。
「貧に落ちきれ」との教えから、「散財」と理解して「財をなげうて」と思われる方も多いのですが、
「三才心」と理解するべきかと思います。
「三才心」とは、童心の素直な心を持って、人助けに努めよと諭されているのでしょう。
「よのなか」とは、大和の方言で「豊年豊作」を意味します。
そして「りをふく」(理を吹く)。
三才心のような童心の素直な心を持って人助けに励めば、親神の守護により豊作となり、自然と理(利)が備わるだろうといわれています。
「むしやうにでけまわす」とは、かぎりなく伸び広がる、繁栄するという意味になります。
「なにかにつくりとるなら」、人から奪うのではなく、自ら作りとるならば
「やまとはほうねんや」、やまと=大和。当時の大和は世界を示します。世界は豊年である、豊かであると。
さあ、この教えを信じてついてきなさい。教えに従い行動するならば、神の守護は間違いないものとなるだろう。と締めくくられます。